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KLASSE通信 第8号 2019/01/08

明けましておめでとうございます。

新年早々に風邪をひき、1月3日より変な声でレッスン再開しております。

 1月2日にはウィーンでお世話になっていた指揮者の先生が日本に一時帰国中なので、ピアノを弾いてきました。間に30分ほど休憩がありますが、8時間ずっと指揮者の棒の通りにピアノを弾くのは半年ぶりで、体がばきばきに凝ってしまいました。ウィーンにいる頃は毎週弾いていたのでへっちゃらでしたが、やはり日々の訓練が大切だと身に染みます。

(リンク先はYoutubeの音源です。) ピアノを勉強する方も、たくさんのオーケストラの曲を聴いて、豊かな耳を育ててほしいと思います。

 今年の一年はピアノを弾くために、ピアノ曲以外の曲をたくさん聴く年にしてみるのはいかがでしょうか。単なるピアニストを目指すのではなく音楽家になるためには、今までの勉強の仕方でよいのか考える必要があるような気がします。

 昨年一年間、様々な生徒さんの取り組みをみていて、本当に自分の意志でピアノを弾いている人がどのくらいいるのだろうかと、ふと思いました。面と向かって「ピアノ好き?」と聞くと、だいたいの人が「好き」と答えます。でも、その好きの中にはいろいろあります。

○親の前なので好きと言わないといけないと思いこんでいる子

○コンクールで良い結果を出すのが好きな子

○コンクールで良い結果を出すとまわりが喜んでくれるので好きな子

○ピアノを弾いているとまわりが喜んでくれるので好きな子

○他に好きなことがない子

○人の前で演奏するのが好きな子

○ピアノが好きな子

○音楽が好きな子

 ピアノを弾きはじめたきっかけの段階では、どんな理由でも良いですが、自分で物事を考えるようになり、「自分はなぜピアノを弾いているのか」という疑問をもつころには、自分の意志で弾いている子と、そうではない子の成長に大きな差が出てきます。

「小さい時は言われるがままにピアノを練習して、練習は嫌いだったけど、人の前で弾くのは好きだった。人前で弾いたら良い評価がもらえて、もっと弾きたくなった。」

このようなことはよくあります。この子が今後自分の意志でピアノを弾くのかが問題です。

もし、他人の評価がきっかけになり、自分の意志で弾くようになれば、ぐっと伸びると思います。

「音楽も大好きで、ピアノも好きだけど、コンクールに出てみたらさんざんな結果で、自分が音楽をやっても無駄だと思った。」

コンクールを受けるときは、コンクールごとに目標を持たないといけません。目標を自分の演奏におくのか、他人の評価におくのか。本番までの準備におくのか、本番の演奏におくのか。年齢にもよりますが、目標なくコンクールを受けると、コンクールに利用されるだけで、せっかくの情熱と才能をつぶされてしまうかもしれません。

 私の教室の生徒さんもコンクールを受ける人がたくさんいますが、目先のコンクールに追われているうちに、将来の人生の目標や夢を大事にしないで生活してしまっているのではないかと、時々不安になります。いくら若いときにコンクールで優勝したからといって、この先の何かが約束されるわけではありません。コンクールで悪い結果が出たからといって、その子の音楽や人生を全否定されたわけではありません。

 将来、どのような人生を送っていきたいのか、音楽とどのようにかかわっていきたいのかを大切にして、本気で自分の意志で音楽と人生を共にしていくと決めた時に手遅れにならないように、今できる限りのことをしていければと思います。

 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

昨年の12月9日、さいたま芸術劇場の音楽ホールでおさらい会とホールレッスンをしました。

 ホールで聴いていて、何人かの生徒さんの音が会場の後ろまで届かずに、響きに負けてしまっていたので、レッスンの時はそんなふうに聞こえないのでどうしたものかな? と考えていたら、その生徒さんのレッスンをいつもスタインウェイでやっていることに気づきました。そこで、次にいらしたときにその方にベーゼンドルファーで弾いてもらったら、ホールと同じような聞こえ方でした。教室のスタインウェイだときれいに聞こえても、ベーゼンドルファーだと、しっかり打鍵できていない音はもごもごしていて、発音できていない音になってしまいます。それは本人にも分かるくらい明確なものです。ですので、今後しばらくは生徒さんにはベーゼンドルファーで弾いてもらおうと思います。

 ホールでいろいろな方の演奏を聴いていると、その人それぞれの音色の違いがよく分かります。人の演奏を聴いているときに、どのような身体(腕や手首など)の使い方をしていると、このような音が鳴るのか? 様々な事を観察しながら聴いて、研究してほしいと思います。

 

コンクール報告

Y.H. 大阪国際音楽コンクール ピアノ・アウトスタンディング・アマチュア部門 第2位 (1位なし)

R.O. 小学6年 群馬ピアノコンクール 優秀賞

C.S. 中学1年 群馬ピアノコンクール 優秀賞

E.O. 小学2年 東京国際ピアノコンクール 第1位

M.F. 小学2年 東京国際ピアノコンクール 審査員賞

S.A. 中学2年 東京国際ピアノコンクール 審査員賞

N.Y. 小学6年 ベーテン音楽コンクール 全国大会 第1位

E.O. 小学2年 日本クラシックコンクール 第3位 (1位2位なし)

H.I. 小学3年 日本クラシックコンクール 第5位

N.Y. 小学6年 日本クラシックコンクール 第3位

N.Y. 小学6年 日本クラシックコンクール 第3位

ベルコヴィッチ作曲 パガニーニの主題による変奏曲

ご本人の許可をいただきましたので掲載いたします

E.O. 小学2年 日本クラシックコンクール 第3位 (1位2位なし)

ブリッジ作曲 組曲「おとぎ話」より「プリンス」「プリンセス」

ご本人の許可をいただきましたので掲載いたします

H.I. 小学3年 日本クラシックコンクール 第5位

ボーエン作曲 2つの前奏曲 作品100より 第1曲「さざなみ」

ご本人の許可をいただきましたので掲載いたします

 

現在建築中の家ですが、現段階で完成予定が2019年の8月末になりました。とほほ。

 

発表会のお知らせ

2019年3月9日(土)開演時間未定。さいたま芸術劇場音楽ホールにて、発表会を開催いたします。

是非、ご来場下さい。

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